エスキス
高校生の頃、バンドをやっていました。
グランジ、オルタナ全盛期でNirvanaなんかをやっていました。
テクニックが上手くなってくると、テクニックを誇示するための曲をやりたくなります。
Nirvanaなんかは簡単だから少し違う曲をやってみたり。
それまでは自分が聞きたい曲をやっていたのに、いつのまにか違う方向へ。
ギターはしきりに早弾きにアレンジを加え、ボーカルはナルシスト入り、
ベースはドラムについていけなくなり…
全員がオレは一体何をやっているんだ、そもそも何がしたかったんだと感じ、
バンドは行き詰まり、方向性の不一致ということで解散状態へ。。。
後半、ほとんど脚色していますが笑、こういうことはバンドによくあります。
「テクニック」や「楽器」はあくまで良い音楽を奏でる手段。
それが次第に肥大化して何をやりたかったか分からなくなる。
建築も同じ、気持ちのいい空間をつくる目的から離れていってしまう。
建築雑誌に取り上げられたり受賞するのが大きな目的になる。
「ディテールがいいよね」とか「面白い」という表現は
建築を視覚の対象やモノでしか見ていないように思います。
今回、学生と「極小別荘」のエスキスをしました。
エスキスとは設計段階でラフスケッチや簡単な模型で
アイデアを具体化していく作業のこと。
提案内容はとても面白かった。
さらに目的を明確化するため、
人生で一番気持ちのよかった旅行を考えてもらいました。
はじめは小学生の日記程度であった表現が、
次第に五感で感じたものへ。
例えば「富士山で風を感じながら眼下を流れる雲を見たとき」等。
描写が写真を見たような感想から、その写真の中にいる感想になる。
デザイン能力やセンスっていうのは感じる能力が高いことだと思います。
また次回も楽しみです。